このブログの趣旨
警告:
このブログのすべての記事にはゲーム「OMORI」についての重大なネタバレが含まれます。もしあなたがOMORIをプレイしていないのなら、直ちにこのページを見るのを止め、休息をとったのちにSteamでゲームを購入してください。
OMORI公式ホームページ
Steamリンクはこちら
2度目の警告:
このブログは「OMORI」本編を完全に攻略した人に向けた内容となります。少なくともいわゆる「サニールート」「ひきこもりルート」はそれぞれ攻略していることを前提としています(できればその他のサブイベントも全部見ていてほしい)。OMORIは膨大なボリュームをほこるゲームです。どちらか一方だけやり終えた、あるいは実況動画でストーリーを知ったという方も、もう一度あらゆる場面を探索し直してみてください。このゲームはそうするだけの価値があります。
そのうえで、ゲーム中でできることはもうやりつくした、あとはファンアートを探るか、だれかとこのゲームについて語るしかやることがないとなったら……
ようこそ、OMORI考察サイトへ。思う限り、この場所を探索してみてください。
追加の警告:
このブログに乗っている情報は、「OMORI」の英語版に基づいています。そのため、一部の単語・解釈について日本語版と食い違っている可能性があります。
画像、引用文は英語版と日本語版(一部他言語版)から引用しています。
【お知らせ】OMORI3周年記念コンサートが11月22日(水)に開催
※OMORIのイベントを勝手に宣伝するだけの記事です
追記:
2024年5月23日19:30から、コンサートのアーカイブ同時視聴会が予定されているそうです!
MUSICエンジンの主宰・コンサートマスターの河合さんが視聴者からの感想・質問に答える時間も用意されるとのこと。
詳しくは該当ポストをチェック。
【「#OMORI 3周年記念コンサート」同時視聴会 開催!】
— MUSICエンジン / MUSIC Engine (@musicengine_tw) 2024年5月3日
昨年11月に開催した「OMORI」の3周年を祝うフルオーケストラのコンサート。
現在OMOCAT様のYouTubeチャンネルにて全編公開されておりますが、それを皆さんと同時視聴する会を開催します!
日時:2024年5月23日(木)19:30開始予定… https://t.co/yPqpmRUwdV
-追記終わり
続きを読むDRAWFEST4×OMOCAT 講義動画を見よう&「方向」のシンボリズム
※この記事にはゲーム「OMORI」についての重大なネタバレが含まれます
2023年6月10日・17日に渡って開催されたpixiv主催のイベントDRAWFEST4。今年はなんとゲーム「OMORI」の製作者である、OMOCATが講師の一人として登場しました。
6月10日(土) 9:00 AM (JST)〜
— Drawfest4 (@drawfest_pixiv) 2023年5月18日
OMOCAT @its_omocat
「OMORIが生まれるまで: 自分のヘッドスペースを描いてみよう」
OMOCAT氏が「OMORI」のアイデア段階から最終版までのプロセスを辿り、それをヒントに視聴者がオリジナルヘッドスペースを描くプログラムです。https://t.co/9WFIWC2gZ8#Drawfest4 pic.twitter.com/j2pIdPMwsp
プログラムは終了し、参加者のみの限定公開だった講義も今は見られなくなっています……が、なんとOMOCATがOMORIの制作過程を語った動画は、特別に今後も見られることになりました!やったね!
視聴するとわかりますが、多分今までに出たどのインタビューよりも詳しい作品の成立過程が語られています。ホワイトスペースのアイディアの起源、各登場人物のモデルとなった人、ヘッドスペース、ハルバル町、ブラックスペースの色や表現形態の違いなど初めて明らかになった情報がたくさん。
「VAST FOREST(ヒロビロ森)が大きな森=大森=OMORIのダジャレじゃないか」というリリース当時からあった噂、本当だったんだ……。
2年前からOMORIを追いかけている人間としては、一番気になったのが13分~から語っている、「OMORIの物語構造にはシンボリズムを大量に取り入れている」という言葉。
作品内に登場するアイテムの象徴については考察をする時常に重視してきた部分だったので、実際にOMOCATから言われたときは少しびっくりした。
シンボル=象徴を見出すのは古くから夢を分析する上で多用される手段であり、同様にOMORIの物語を読み解くガイドとなる存在だと思う。
象徴の具体例はいたるところにある。電球と光がアイデアを指す、従って黒い電球が「発想の抑止」を表すことは作中でも述べられている。作中サニーの選択として何度も現れる「扉を開ける」行為。バジルが植えた花にはそれぞれ花言葉があり、各キャラクターの性格と、作中での役割を暗示している。
#Drawfest4 追加質問コーナー🤔
— Drawfest4 (@drawfest_pixiv) 2023年6月16日
「OMOCATさんのゲームにはよく花のテーマが見られます。特に花や...」
質問と @its_omocat さんからの回答を画像でチェック
作品を制作してpixivに投稿するのも忘れずに✨https://t.co/hohDAqigNU#OMORI pic.twitter.com/7E6qnEkHNu
あるいは、ラストバトルでサニーが武器とする「バイオリン」(伝える道具)とオモリが武器とする「ナイフ」(攻撃する道具)にも、プレイヤーの選択と結末が端的に示されている。
今回、OMOCATの言葉を受けてもう一度ゲーム内のシーンを見直してみたが、新たに気づいたことが一つあった。
サニー/オモリが進む「方向」のシンボリズム
演劇などで使われる舞台、ステージには「上手/下手」という概念がある。客席側から見て右が上手、左側が下手だ。海外においては演者から見て右側(下手)がstage right、左側がstage leftだ。
この上手と下手については、実は象徴的な意味が持たされる事が多い。いくつかの記事を調べてみると「上手には強者、流れとして自然なもの」、「下手には弱者、流れに逆らうもの」が配置されるという話がある*1
同様に海外のウェブサイトを調べると以下のような解説が見つかる。
Left or Right? Why a Character's Lateral Movement On-Screen Matters in Film
こちらでは「左から右の動きが自然で、ポジティブなもの」「右から左の動きは不安にさせて、ネガティブなもの」と説明されている。流れとして自然な方向は逆とされているが、やはり左から右の動きは、キャラクターに明るい未来を連想させるものとして扱われているようだ。
そこでOMORIのGood/Bad Endの分岐を見てみると…

https://twitter.com/drawfest_pixiv/status/1669646246363930624?s=20

主人公(サニー)が向く方向は右向き、オモリが向く方向は左向きだ。
ホワイトスペースがサニーの演奏する舞台でもある(ホワイトスペースを出る前の一礼から)ことを考慮すると、ここでステージ上での左右の違い……すなわち「逆風に立ち向かい、明るい未来に進む」サニーと、「流れに身を任せ破滅へ落ちていく」オモリの違いが反映されていると読み解くことができると思われる。そして、二人ではオモリのほうが強い(Good Endingのムービーでもサニーはオモリに抱き抱えられている)。
この左右の違い、作中ではかなり意識して描かれているのではと思われる。


事件への二人のスタンスが反映されている?
影=オモリはサニーの右側にできる。
例えば、ハルバル町の冒険が始まるとき、サニーは必ず右側に向かって走り出す。サニーの家は通りの一番左に配置されており、プレイヤーが操作しようとすると自然とその形になる。

ハルバル町の冒険を始める上で、ポジティブな動きを連想させようとしていると考えられる。
一方、サニーの家と同じく左奥に置かれているのが教会だ。OMOCATは教会のシーンをマリの死が判明する場面として劇的に描こうとしていた。*2OMOCATの言う通り、教会にたどり着くまではHOOLIGANSとのポップで少しおかしな戦闘が続く。だが教会の通りを通って左に向かうとき、映画などで左右の動きに見慣れているプレイヤーには不吉な予感が漂っていてもおかしくない。
以前「ハルバル町の家と病院の病室のマップは対応している」と述べたことがある。従って(たとえその過程が苦しいものであったとしても)サニーのポジティブな動きは、病院内を右に向かうことで達成される。バッドエンドではこの動きはカットされている……オモリはいつものようにオトナリルームの階段を昇り、気がつくとバルコニーに出ている。
全体的に、左右の象徴はヘッドスペースには適用されないと考えてもいいかもしれない。ヒロビロ森、イセカイなどのマップは循環しているため左右の違いがなく、迷子になってぐるぐる周っているような印象を与える。水中高速道路のマップのみ、賑やかなラストリゾートへ向かう右と、暗くて意味深なオクブカ井戸へ向かう左で区別されている。
エンディングはどうだろうか。(二度と)動かなくなるナイフエンド、明確に下へ「落ちていく」バッドエンド以外を考えてみると、逃避エンドについてはサニーの母親が運転する車は左へ動いていく。一方、Good Morningが流れる間、景色は左へと流れていく……つまり、車は右向きへと進んでいる。


左右の進む方向は、主人公の決断、未来を連想されるものとして広く使われていると考えられる。
OMOCATの講義動画はこのシンボリズムだけでなく、登場人物の役割、使われている色など様々な点でOMORIの作品世界を深く分析する手助けとなると思われる。ぜひ視聴をおすすめします。
余談:
ついにVの体を手に入れたOMOCAT
OMOCAT virtual debut is now live! (https://t.co/3gVnRTVdyW) pic.twitter.com/f2LseKKX2W
— /ᐠomoᐟ\cat (@its_omocat) 2023年6月9日
最新の情報は公式アカウントをチェック!
OMORIコンサートが開催決定!(5月5日)
※これは投稿者が勝手にOMORIイベントを宣伝する記事です。*1
祝!世界初のOMORIコンサートがゲーム音楽演奏団体、MUSICエンジン様の演奏で5月5日に開催されます!
【5月5日 世界初「OMORI」コンサートを東京で開催!】
— MUSICエンジン / MUSIC Engine (@musicengine_tw) 2023年3月5日
「MUSICエンジン 第十一回演奏会」
「#OMORI」楽曲の生演奏に加え会場では @FangamerJP 様による物販も実施!
▼公演詳細https://t.co/KCBD4D00Tq
チケットは3/11 11時〜先着で販売開始。詳細はサイトをご覧ください。#MUSICエンジン pic.twitter.com/H4GwSwjZwm
OMORI’s first orchestral concert, performed by @musicengine_tw, will be held in Mitaka, Japan this spring! https://t.co/BQPtHtsdFf
— OMORI (@OMORI_GAME) 2023年3月6日
ついに……ついにOMORIがリアルイベントになった!しかも演奏会ということは恐らくあのDUETが実演で聴けるということで……嬉しいけれどゲーム内の描写を思い出すと心が痛む……
他の数々のサウンドトラックもオーケストラサウンドで聴けるということで、どんなアレンジがされているのか楽しみです。
なおMUSICエンジン様は過去に『UNDERTALE』『幻想水滸伝II』などのゲーム音楽も取り上げており、高い評価を受けられている団体です。どんな素晴らしい演奏会になるのか、期待が膨らんでいく……。
なお、OMOCATからのコメントは、
make sure not to get lost on your way to the venue, or else four kids might beat you up and steal your tickets!!! https://t.co/eD3pwadWWZ
— /ᐠomoᐟ\cat (@its_omocat) 2023年3月6日
とのことなので、道に迷って4人の子供にチケットを強奪されないよう、コンサートに行かれる方はよく確認して早めに会場に向かいましょう。
チケット予約は3月11日(本日)11時からイープラスにて。今のところ配信や録画の公開がされるという情報はありません。イープラスでチケットが買えない方(外国人の方)向けの販売ページも用意されるようですが、行きたい方はなるべく早めに確保しておいた方が良いと思われます。
2023年4月8日更新:
【即完売した世界初の 「#OMORI 」コンサート、追加公演のチケット受付開始!】
— MUSICエンジン / MUSIC Engine (@musicengine_tw) 2023年4月7日
▼公演詳細https://t.co/KCBD4D00Tq
▼プレオーダー受付:4/7 12時~4/11 18時https://t.co/BHyrY0OfQH
*先着順ではございませんので期間内にお申込みください。 pic.twitter.com/MGRfMTpEWv
昼公演の一般販売、夜公演の抽選販売は終了しましたが、4月22日(土)10時から追加席の販売があるとこのこと。
世界初のOMORI演奏会、お見逃しなく!
続報
【「#OMORI 3周年記念コンサート」開催決定!】
— MUSICエンジン / MUSIC Engine (@musicengine_tw) 2023年5月5日
OMORIが今年発売3周年を迎えることを記念して、新たなコンサートの開催が決定!
本日の公演より規模を拡大、大ホールにてOMORIの世界を演奏で届けます。
今回は後日の配信も予定しています。
ぜひ一緒にOMORIの発売3周年をお祝いしましょう! pic.twitter.com/pOzGaqP8lu
11月22日、ミューザ川崎シンフォニーホールにて再びMUSICエンジンさんのOMORI演奏会が開かれます! wow...
追記1:
直近のOMORI関係のニュースといえばこれ。
OMORIのWalkthrough and Artbook(攻略本&アートブック)が3月以降発送を開始するという告知が、Kickstarter上で発表されています。
「264ページからなる、100以上の新規イラストを収録した攻略本」と「92ページからなる、OMORIアーティストへの特別インタビューを収録したアートブック」のセット。OMOCAT SHOPから予約ができます。 通常販売が開始しました!非常に大きいので注文するときは送料もチェック。
OMORI: The Official Walkthrough & Artbookwww.omocat-shop.com
OMORI考察する上でも必読になりそうな一冊。後でPDF版の販売も予定されているそうなので、OMORIについてもっと深く知りたい方はぜひ。
追記2:
OMORIの楽曲提供者の一人であり、My Timeの作曲者として有名なBo En氏が最近アップロードした"no thoughts, empty head bo en VGM"というシリーズ動画。『Pikuniku』『いっしょにチョキッと スニッパーズ』など今までBo En氏が提供してきたゲーム音楽をまとめて聴くことができます。
youtu.beその中には「OMORI」に提供した音楽も勿論含まれていますが、上の動画の41:52から聴ける曲"Fight Your Friends"は今のところサントラ未収録。とても良い曲なので、Youtubeで聴けるようになったのはとてもありがたいです。そんな曲知らないよ!って方はぜひコンソール版(Switch、PS4、Xbox)をプレイしてみてください。(これもOMORIコンサートで聴けたりしないかな……ドキドキ)
ちなみ同動画の17:32~はゲームに使われなかったバージョンの"Fight Your Friends"が聴けます。OMORIぽさよりBo En氏の作風が全面に出た音楽で、比較して聴いてみるとなかなか面白いです。
*1:記事に間違いがある場合、執筆者に責任があります。また正しい情報は必ず公式サイトでご確認ください。
【終了】OMOフェス、10月30日開催!
※考察記事ではなくイベントの告知のみになります
※主催者様とは関係なく勝手に宣伝している記事となります*1
お久しぶりです。
OMORIオンリーイベント、OMOフェスが10月30日(日)10:00~23:30で開催!
以前もちらっと宣伝しましたが、いよいよ開催が近づいてきたので改めて告知させていただきます。
Webオンリー(pictSQUARE)で開かれるこちらのイベント、なんと(現時点で)68ものサークルが集ってOMORIの同人誌、グッズなどの即売や展示を行うそうです*2。
更に一般参加者は無料で入れます!Wow...
電子本の無料配布や写真の展示、ネットプリントできる作品も多いそうので、歩き回るだけでも楽しいはず。
あまりこういうイベントに参加されたことがない……という人も気軽に覗いてみませんか?
会場内を歩き回るためにはアバターが必要ですが、pictSQUARE側でデフォルトのアバターが用意されている上、有志の方が作成された、OMORIキャラになり切ることができるアバターも多数配布されています!
ぜひ色んなキャラの姿で歩いてみましょう。(使う際は各作者様の注意書きもチェック!)
ちょっと大変ですが、自分でアバターを作ることもできます。
滅多にないであろうこのお祭り、ぜひ楽しみましょう!
(そして素晴らしいゲームを世に送り出してくれたOMOCATチーム、本当にありがとうございます……!!)
Twitterで各サークル様も告知されていますので要チェックです。
以下私信
ここまで宣伝しておいてなんですが、私は一般参加です(展示するには作業が間に合わなさそうだったので)。
OMOフェスに合わせて公開する予定だった記事もまだ未完成です……かなしみ……
4ヶ月以上動いていない考察ブログですがまだ更新の予定はありますので、よろしければお暇なときに見てください。
10/31 追記
OMOフェス参加しました!めっっちゃ楽しかったです!
主催者様とサークル参加の皆様、ご一緒していただいた全ての方に感謝を……
お知らせ(6月号) & FARAWAY TOWN観光案内 その1
※このブログのすべての投稿にはゲーム「OMORI」についての重大なネタバレが含まれます
※英語版と日本語版のスクリーンショットが混在しています
お久しぶりです。
OMORIコンソール版が出るぞ!
in this trailer we revealed some new content for OMORI which will be released with console versions! most or all of it is in an existing alternate route of the game, but we made the new stuff almost a year ago, so i don’t fully remember. yay!! https://t.co/9eJrIRea2d
— OMOCAT (@_omocat) 2022年6月14日
alternate route(ひきこもりルート)に新コンテンツ!
もともとひきこもりルートは(今でも十分すぎるぐらい遊べるとはいえ)サニールートと比べてボリュームが控えめとは言われていて、開発が間に合わなかったのではないか?と噂されていた。が、本当に追加コンテンツが出てしまうとは……
バジルが戦闘画面にいるということは、序盤で言われていた「バジルも戦闘スキルを身に着けた方が良いよ!」という約束を果たしたことになりますね。なお現実のバジルとの約束
現時点ではSteam版で追加コンテンツが遊べるかはわからないので、コンソール版を買うのが確実。解像度を合わせるために追加された背景も、状況によって変化するようなので更に没入感が高まること間違いなし。
是非その目でお友達との戦闘を見届けよう!
今回はこういったお知らせをいくつかと、小ネタを少し紹介する予定(コンソール版が発売されたらしばらく記事が出せなくなるのでその前に考えていること全部書いてしまおうという企画。)
続きを読むOMORIの音楽 その2 ワルツ/バイオリン
※このブログのすべての記事にはゲーム「OMORI」についての重大なネタバレが含まれます
※英語版、日本語版のスクリーンショットが混在しています

「ワルツはいつも私のお気に入りだった」とマリは言う。2人が最後のリサイタルのために選んだ「デュエット」、OMORIのメインテーマもワルツだ。
マリの言葉を聞いてからゲーム全体を振り返ると、OMORIにはワルツが溢れていることに気づく。"WHITE SPACE"(ホワイトスペース)、"Lost At A Sleepover"(オトナリルーム)、"Welcome Again."(ブラックスペース)など重要な場所ではいつもワルツが使われている。
それでは、ここでワルツが登場するのはなぜか?
そもそも、ワルツとは何なのか?
ワルツという言葉はあまりにも幅広い範囲に適用されている。3拍子の曲について私たちはよくワルツという言葉を使うが、じゃあワルツと3拍子の違いは何か、と聞かれてもすぐには答えられない。狭義のワルツ、19世紀に流行した舞曲については、あまり多くは知られていないだろう。
OMORIにおけるワルツの描写はかなり多義的だ。そしてワルツについての前提知識があれば更に深読みできる部分もある。
今回は、アマチュアヴァイオリン弾きであり*1、クラシック音楽オタクである私が、OMORIの音楽描写について深読みをする回になる。
恐らく「作者の意図」という点では想定されていない考察もあるだろう。しかし、考察は元の作品の描写だけに縛られるものではない。作品世界を更に奥深くまで広げ、想像力を動かす手助けになるのが、面白い考察の特徴だと思う。*2
実現できているかは分からないが、私の文章が少しでも世界を広げる助けになることを願っている。
*1:今まで明言していなかったが、私がここまでOMORIにのめり込み、ブログに大量の文章を投稿することになった理由は、バイオリンに関する描写が心に刺さったからに他ならない。
*2:実はこれはオスカー・ワイルドが文芸批評において主張した立場を参考にしている。彼は批評が作品から独立した芸術的価値をもつこと、批評が作品そのものではなく、作品に触れた批評家を対象としていることを指摘したのであった。『ドリアン・グレイの肖像』の序文に書かれた文章も同様のことを指している──「芸術が映しだすものは、人生を観る人間であって、人生そのものではない。」(福田恆存訳, 2016, 新潮社)──
彼の批評についての考えは「芸術家としての批評家」(オスカー・ワイルド全集第4巻)、概説はピエール・パイヤール,大浦康介訳「読んでいない本について堂々と語る方法」III-4で読むことができる。
Not Good Ending(グッドエンディングについての考察)
※このブログのすべての投稿にはゲーム「OMORI」についての重大なネタバレが含まれます
3月は忙しくて記事を書けなかったが、1日のマリの誕生日から始まりSwitch、PS4版発売の発表、中国語、韓国語のローカライズなど大きなイベントの連続だった。また日本語版の文章もアップデートされ、以前から指摘していた「Gキーの場所」「マリの墓に供えられたスズラン」が修正されているのが本当にありがたい。失われた図書館の□の数など重大なミスも残ってはいるが、今後のアップデートで直されると期待している。

また、日本語版リリースから4か月がたち、日本におけるOMORIファンコミュニティも非常に大きくなってきた。鋭く面白い視点から考察をされてる方も多く、OMORIを盛り上げたいという気持ちで始めたこのブログもそろそろバトンタッチの時期かなと思っている。とはいえ、書きたいものがある限りは細々と続けていると思います。
そんな中、少しコメントしたくなる考察を見かけたので紹介。
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